VR的、たいへん臨場感のあるはなし方

トークは得意?

 皆さんは話し上手ですか?話すことに自信があります?私は人並みくらいには話す能力はあると思っています。特に劣等感は無いけど、べつに自信があるというほどでもない、ってくらいです。

 以前いた職場には、工場という職場ならではだと思うのですが、口下手な人、喋りに苦手意識が強い人が多くいました。

 その中の一人のはなしです。雷電(らいでん)さんとでもしときましょう。良い名前ですね。

はなし下手な人の武器

 雷電さんはもともとライン工でしたが、腰を痛めて現場作業から品質管理の部署に異動した人でした。そのポストでは品質管理だけじゃなく、廃棄物の管理などもやっていました。まあ人の少ない小さな工場ですから、そんな兼任もありますよね。

 もともと現場仕事やってた人の典型というくらい雷電さんは人と話すこと、特にかしこまったやりとりが苦手で、たまに品質保証のためのミーティングで司会をやってるときなんて緊張で震えながら話していて、かわいそうなくらいでした。

 ある時、私が現場でフォークリフトに乗って仕事をしていると、雷電さんがやってきました。

「ちょっといい?」

 と話しかけてきた雷電さんは、いつものようにたどたどしく、つっかえつっかえ話し出しました。その話しは以下のようなことでした。

 数日前に炭酸カルシウムの入っていた空袋をコンテナいっぱい処理業者さんに出しました。

 そのコンテナは軍手や紙くず、ウエス、汚れた段ボールといった一般ごみ的なものも入れて引き取ってもらっています。

 その業者さんからその日クレームの電話があり、空袋の中に嘔吐物が入っていて、ウジがわいていたということでした。業者さんでは自分たちの事業所に引き取ってからゴミを人の手で分別しているので、こんなことは二度としないでほしいとのことで、大変怒っていたそうでした。

 そんなわけなので、廃棄物は決められたもの以外は入れないでねと注意してまわってて、それで私にも言いにきたということでしたが、その時雷伝さんはげっぷを吐きながらそのはなしをしたのでした。

 その臨場感ときたら!

 どんな言葉で語るよりも他人のゲロの後始末を理不尽に押し付けられた業者さんの不快な気持ちが分かった気がしました。

まとめ

 口下手な人でもこんな語り方があるんですね。斬新!

 ようはアイデア次第ということでしょうか。

 皆さんもご参考にされてはいかがでしょうwww

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